Youhei(傭兵)のデジタル戦記

DXおよびデジタルマーケティングを主戦場にされる方・これから志す方のために、有益な情報をお届けします。

羽生結弦選手の「正しい技術論」を仕事に置き換えて考察する

f:id:Youhei_youhei:20181120233025p:plain

 こんばんは、デジタルマーケティングのプロジェクトに召喚される傭兵ことYouheiです。

 このブログでは、デジタルを主戦場に闘う皆様に有益な情報をお届けしています。

 もう2018年もあとわずかですが、今年は平昌オリンピックで始まり、羽生選手のフィギュアスケート二連覇で盛り上がりましたよね。その羽生選手が金メダルを獲った後の会見で「芸術は正しい技術の上に成り立っている」という趣旨の会見をしたのをご存知でしょうか。

 私はこの会見を見て身震いをしました。彼ほどの実力をもち、実績上げたアスリートが放つからこそ重みのある言葉だと思います。ここで述べられていることは名言だし、アスリートのように研鑽を積むことが実力になりえる全ての戦士たちの胸に刻むべき言葉であると思っています。

 そこで今回は、デジタルの戦場で闘うサラリーマンにとっての「正しい技術」について考察してみようと思います。

 

「正しい技術」は無くても仕事は回る

 羽生選手のようにアスリート達が競争する世界とは、実力が誤魔化しようのない世界であるはずなので、実力をつけるために圧倒的な鍛錬により技術を磨くことが求められるのだと思います。

 一方、我々のようなビジネスの世界はどうでしょうか。デジタルやITのような「人のスキル」に依存して仕事が動くこの業界でさえ、純粋に「スキル」があるものが成功する・実績を残している、とは言い難いですよね。

 やはり組織である以上、組織の中での立ち回りの上手さやいわゆるヒューマンスキルの高さが、実績や昇進などに結び付いてたりするものかとも思います。

 また、仕事に携わる人全員がそろって、正しい技術を知らない(真にプロと言いがたい)場合も大いにあります。例えばデータマーケティングを行うのに統計のプロが居ない場合、素人が集計結果を見てゆるふわな仮説を立てるとします。しかし、それを評価する人がまた素人であれば納得していまうかもしれない。このようなケースはデータマーケティングに限らず、クリエイティブ案件、AD案件、プロモーション案件、リサーチ案件、などなど色々なデジタルマーケティングの現場で起こっています。それでも仕事は回っていくものです。

仕事における「正しい技術」とは「ブレないロジック」である

 では、仕事における「正しい技術」とは何なのでしょうか。もちろん色々な解釈ができると思いますが、私は「ブレないロジック」である、と定義してみたいと思います。

 例えば先ほど例に挙げたデータマーケティングにおける「統計スキル」のケースで説明するならば、統計家が統計スキルによって導き出した仮説というのは、統計の専門家でない大勢の人がどんな角度から突っ込んだり質問したとしても、完全なロジックで切り返すことができるでしょう。クリエイティブ案件にしても同じです。あるデザインについてスキルのあるクリエイティブディレクターはデザインの趣意について魅力的に語り、説得力のある説明をするでしょう。

 別の言い方をすれば、何を問われたとしても答えに詰まらない、「なんとなく。。」とか「雰囲気で。。」とはならないということだと思います。素人の「ゆるふわロジック」は厳しく突っ込んだり分析したりすると、脆くも破綻していきます。

自身の市場価値を上げる「正しい技術」

 これまでに書いてきた記事でも、自身の市場価値を高めるべし・自身を差別化すべし、という事を説明してきました。

youhei-youhei.hatenablog.com

もちろんヒューマンスキルのような専門領域とは直接関係のないリベラルなスキルも必要ではあります。ですが、誤魔化しようのない実力とは「正しい技術」によって裏付けられているものであると考えます。そしてその「正しい技術」の種類と量の大きさが自身を他社と差別化し、市場価値を上げる大きな要素になっているのだと思います。

「正しい技術」を身に着けるには

  今回は知識レベルの話に留めますが、その範囲においてはその領域の「専門書」を読むことをお勧めします。以前の記事でセミナー受講のおすすめをしましたが、セミナーはトレンドに左右されるトピックになる傾向があるので永続性には欠くかもしれません。それよりはやや固いかもしれませんし、お勉強チックになってしまう恐れもありますが、クラシックな専門書から知識を獲得し、それを自身の仕事に応用する努力をしていくのがよいかもしれません。

 「正しい技術」の習得は胆力が必要です。どの分野で自分が他社と差別化したいかというキャリアプランに合わせて必要なものを取り入れていくのが良いと思います。